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2008年12月24日 (水)

新大陸発見と原始取得

「新大陸発見」というのは皆さんも良く知っていますよね。
でも、なぜ「発見」なんでしょうか? そこには先住民が既に住んでいたわけですから、コロンブスが新大陸にたどり着いたことを「発見」と呼ぶのはおかしくありませんか? 先住民が新大陸を既に「発見」していて、コロンブスはそれを「再発見」した、というならまだ解りますが。

実は、「発見」と呼ぶには理由があります。

例えば、「Aさんが河原を歩いていて、とても変わった形をした石ころを見つけ、それを展示会に出したら100万円の値段がついた」としましょう。 この100万円の石ころは一体誰の物(所有)でしょうか。法律では、これはその石ころを「発見」したAさんのものになるんですね。河原の石ころは誰の所有物でもないというのがその根拠です。たとえ、その河原に熊が住んでいたとしても、そのクマの所有物でもありません。クマには石ころを所有する権利がないからです。

では、「Aさんが、Bさんの家の庭にあった石ころを拾った」場合はどうでしょう? さすがにそれを「オレが発見した」といって自分の物にするのはおかしい気がします。だって、そこはクマではなく、人間であるBさんの権力範囲ですからね。

で、新大陸は誰のものかという問題です。

誰のものでもない土地を「発見」したら、それは「発見」したものになる。だから、新大陸を「発見」したことに時の権力者はしたかったわけです。

では、先住民の権利はどうなるのでしょう? 
これに関して時の権力者はこう言います「先住民は野蛮人である。野蛮人は生まれながらにして奴隷という身分であり、人の形はしていても人としての権利は持っていない。つまり、先住民は新大陸に住んではいても、河原に住むクマと同じで、新大陸に関して何の権利を持っていない。よって、新大陸は誰の所有物でもないので、発見した人の所有になる。」

こういう理屈を時の権力者は発明し、それを「原始取得」と名づけて自己の所有権を正当化したのです。 「拾った土地だからオレのモノだ」ということですね。

でも、土地って拾えるものでしょうか? 又、誰の物でもない土地なんてあるのでしょうか? 色々疑問は沸いて来ます。 

そして、この土地との係わり合いによって、人の価値観や思考様式が影響されるというのはこれまで述べてきたところです。 次回はこの「陸地取得」の経緯とからめて、各国各様について考察してみたいと思います。

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